こいつはくせえッー! ゲロ以下のにおいがプンプンするぜッ――――ッ!!

造形用のパテとしては、ずっとエポキシパテを使ってきた。
その理由としては、
・臭いが少ない(らしい)
・粘土みたいに扱える
・道具が要らない
・強度がある
というものであった。最初の(らしい)は他のものを使ったことがないからである。
特に二番目の「粘土のように扱える」や四番目の「強度がある」はコスプレ用の造形材料としては非常にありがたい。というのもまず自分は立体造形の素人であり、ぜんぜん違う形のものを削って目的の形に仕上げるというということができないためパテを盛り付けるときに大体の形を作ってしまわないと造形ができないということがある。そしてコスプレ用の造形としては細かい装飾などエポキシパテだけで作ってしまうので強度も必須であった。

しかし、これらの特性が不都合な場合もある。
とある事情で表面に細かい凸凹がある物体をほんの僅かだけ厚くしてしかも凸凹をならしたいという用事があった。このような場合エポキシパテのような粘度の高いものは適していない。お湯で温めれば少しはましになるのだが固まっていないエポキシパテは基本的に固めの粘土のような質感である。なので表面に薄く塗ろうとしても、ダマになってしまうのだ。

といった事情があり、今までくさいということで敬遠してきたポリエステルパテを使ってみることにした。買ったのはタミヤのものである。
で、開けてみると確かに臭い。造形材料としてこの樹脂 を使ったことがあり、これは一度使うと3日ほど頭痛や吐き気に襲われるという恐ろしい臭いを放つのだがこの樹脂とそっくりの臭いを出す。(強さはさすがにそれほどでもない)
おどろくべきことに、この光硬化樹脂でも「まだまし」な方なのだそうだ。事実この樹脂の入っている缶にも「低臭気タイプ」と書いてある。レビューにもある通り「低臭気ポリエステル」はさらに臭いらしい。
となると「低臭気」のついていない樹脂になると一体どうなってしまうのだろうかと思ってしまうのだが…。

そしてポリエステルパテの困った点がもう一つ。混合比が非常にわかりにくい。
エポキシパテはどこのものでも1:1で混ぜればよかった。しかしポリエステルパテは多分20:1くらいである。
この混合比については色で判断しろと書いてあるのだがなかなか難しい。硬化剤を出しすぎたので主剤を増やすと今度は硬化剤が足りない…とやっていると消費量がどんどん増える。途中でまあこれでもいいかと思って塗ってみたら硬化剤が足りなくて固まらない…。(あまりいい方法とは思えないが、その上から硬化剤を多めに混ぜたパテを塗りつけると固まった。万が一やってしまった時には試す価値はあるかと。)

120g使いきるまでは使うことになると思うが、次からは買わずにすませたいなぁと思う次第である。