ゆきゆきて戦車道 黒森峰の戦い

数年前、ストライクウィッチーズにはまっていたんだけれども、最近はどうも(ガールズアンドパンツァーなど)こういう系を受け付けない。というわけでガルパン本編はまったくみていない。
まず、にわかミリオタがしゃしゃり出てくる感が苦手。(現在では)僕自身まったくそっちの趣味はないんだけれども、ネットで調べて丸暗記したんだろうな、みたいなコメントを見るとイラッと来る。

そして、やっぱり戦争は遊びじゃないんだよね、と思う。
ストパンガルパン第二次世界大戦ベースの話だが、(ガルパンは話が、ではないか)一応数百万という単位で人が死んでいる戦争なわけで、しかも直接肉親を失った人もまだ結構存命というなかでそれを茶化したような世界観はいかがなものか、と思ってしまうわけです。

どうでもいいけれども、最近イスラム国ISISがアップしてる画像や動画を見ると、ただのサッカーボールを扱うような感覚で楽しげに人間の頭部を 扱っている。これは彼らは人の心を持たない悪魔ですぞ~~!という話ではなく、そもそも生命についての考え方が違うんだと思う。
生命につい ての考え方の違いといえば、ジョジョの冒頭に出てくるアステカ文明は<残酷な>生贄の風習で有名だが、当の生贄に捧げられる本人としてはむし ろ栄誉なことで、生贄に選ばれて喜ぶこともあったそうだ。(征服されたほかの文明育ちにとってはたまったものではないだろうが)
じゃあどこらへんくらいまでいけばいいのか、といえば…戊辰戦争くらい時代が離れてればまぁ、というところか。
戊辰戦争
そんな中、表題の同人誌に出会った。

もともと蛸壺屋は割と下の毛をしっかり描く作家ということでフォローしていたんだけれども、ストーリーづくりのほうは「けいおん」シリーズが成功してからは話題作り先行であんまりいい話を書いてなかった。(特に『隣の家の魔法少女』とか)
でも、今回のゆきゆきて戦車道完結篇は映画化決定という感じ。

実は冬コミ当日に蛸壺屋の前を通りかかっていたのだが、そのときは後で中古で買えばいいやと思ってスルーしてしまった。結局とらのあなで新品を見かけて買ってしまった。(1000円近かった。会場だともう少し安かったのかなぁ)

このゆきゆきて戦車道シリーズはけいおん本と同じく三部作で、ストーリーもつながっている。とはいえこの完結編だけを読んでも 十分楽しめると思う。
そして、以下ネタバレ注意。

シリーズ通してのあらすじとしては
死ぬことのない「軟式戦車道」の大会に参加したはずが、実は開催されるのは実弾を使った「硬式戦車道」の大会だった。逃げることも許されぬまま、生きるために戦闘に身を投じることとなった…
というもの。「キタノ」という登場人物が出てくることから、発想はバトル・ロワイアルからなんじゃないかと思う。

前二作でなんとか勝ち進んできた大洗女子チームは、決勝で黒森峰チームと対決するのだが、その黒森峰チームは今までの大会で発生した捕虜を虐殺していたことが冒頭で語られる。(これが後の伏線になる)

表紙にも書いてあるように十八禁なのだが、肝心のそのシーンが死が目前に迫った極限状況で最後に…という感じで涙をさそう。
二作目の「ゆきゆきて戦車道 バトル・オブ・プラウダ」はなんじゃこりゃという感じだったので、よくぞここまで持ち直したな、という感じ。(ちなみにけいおんシリーズのときも二作目はそんなに面白くない。)

決勝戦では、大洗女子チームは西住みほ以外全員戦死しながらもたった一人で勝利をおさめる。
そして、それを最後に硬式戦車道の大会は開かれなくなった。

その後西住みほは安全で楽しい軟式戦車道の教官をしつつ、亡くなったかつての仲間たちのことを思い続ける。その仲間たちに後ろめたさを感じているのか結婚もすることなく、祝事に出席することもなく、77歳で生涯を終える。

そして、その今際の際に見たものは…
左上がゆがんでいるが、二枚分離してなくてスキャナーにかけた時巻き込んでしまった。
そういう時Scansnapの付属ソフトが気を利かせてくれなくてやっぱ不治痛だな、と思う。


「ま 短い人生だったけど クソッタレな殺し合いを一つ終わらせたんだし
それで これからの娘達が 死なずに済むんなら こんなもんじゃね」