柄をつくる

実際には刃のほうを先に作ったのだが、こちらのほうが簡単なので先に説明する。
なぜこちらのほうが簡単なのかといえば、左右対称になっているので同じ物を2つ作ればいいからである。
通常のはさみは基本的に同じ物が留め金でくっついているだけだが、蒼星石のはさみは剣のようになっているため刃のほうはそれぞれ別の形状にしなければならない。なので後回しにする。

まずは、作ったデザイン画を参考に、型紙を書く。ペラペラの紙だとあとの作業がやりづらいので工作用紙がよい。工作用紙とは小学校の頃などお世話になった人も多いだろう方眼入りの厚紙である。
一枚に収まり切らないサイズの型紙を書く場合、二枚以上をつなげて書くことになる。そのときはもったいないと思うかもしれないが、つなげたい辺の方眼の入っていない部分は切り落としてからつなげたほうがいい。一枚で書く場合も方眼の入っている部分だけを使う。
デザイン画と違い、各パーツはほぼこの型紙どおりに出来上がることになるので、定規を使って書く。曲線部分はDカーブルーラーなどの曲線定規を使うと書きやすい。
工作用紙の方眼も積極的に利用しよう。

書き終わったら、切り取ろう。よれよれになってしまったので写真を取らずに処分してしまったが、だいたいわかると思う。
これをつかってライオンボードを切る場合、直接セロハンテープで貼り付けて型紙にそってカッターで切っていくのが楽な上に手が滑って切りすぎることも抑制できるためおすすめである。
また、発泡スチロール加工に使うニクロム線カッターは役に立たなかった。

さて、いよいよライオンボードを切り出す。
私はこの柄の厚みは2cmで設計した。なら1cmのライオンボードを二枚重ねて使うのだな、と思ったかもしれないが、そうではなく5mmのものを2枚、1cmのものを一枚重ねる。とりあえず3枚切り出すと、厚みは違うが上から見たら同じパーツが3つできる。

次に5mmの方を一枚加工する。芯材を通すために切り抜きをするのだ。
見にくい絵で申し訳ないが、文章で説明するよりわかりやすいだろう。上図のようにする。
ちょうど私の買った園芸用の支柱の直径も5mm程度だったので、ちょうど空けた切り抜きの部分にフィットするようになっている。
ライオンボードはふわふわしていて、凹みをつくる加工が困難なのでこのようにするのが良いと思う。そのかわり、芯の太さには気をつけなければならない(ジャスト5mmに近いのがよい)



さて、いよいよ貼り合わせる。私はこのような向きで刃を取り付けるようにしたため、この写真の向きに合わせると1cm、5mm(穴あき)、 5mmの順で貼り付けることになる。ここを失敗するともったいないので、パーツに直接貼り合わせる順番を書いておいたりしてもいいだろう。
芯を通す前に、うまい感じに曲げておこう。私の使った園芸用支柱はステンレスだったので、しっかり形を保持してくれた。槍など、まっすぐであればいいようなものはそんなこだわる必要がないのではないかと思うが、今回のように曲げが必要な物は金属製のものを選んだほうがいいだろう。

まずは穴あき5mmを、1cmのライオンボードに貼り付ける。次に、 切り抜き部に芯をセットして、ホットボンドで固定する。刃を取り付ける方の芯は抜けないようにしっかり貼り付けるようにする。
そうしたら、最後に5mmで蓋をする。
そうすると、柄からにょきっと棒が伸びているものができあがったはずである。

それでは、次に刃をつくる。