髪は死んだ!髪は死んだままだ。そしてわれわれが髪を殺したのだ。

タイトルはもちろんニーチェのツァラトゥストラかく語りき(かっこわるく言うとゾロアスターはこう言った)のパロディなのだが、残念ながら善悪の彼岸と道徳の系譜しか読んだことがない…。

で、今日は髪の毛の話。
自慢ではないが…もとい自慢なのだが自分は髪の毛がかなり多く、しかもまっすぐ太く、キューティクルもきれいでなおかつ伸びるのが早いという恵まれた毛根を持っている。どちらかと言えば薄い方々にはよく羨ましがられる。
しかしこれが意外とやっかいで、夏は暑いし、寝ぐせが一度つくととれないし、パーマやカラーリングもあまり受け付けないという頑固さを持っている。生える方向がやたら前に向かっているうえに前述のとおり毛が硬いので、整えることも難しいのだ。
世にあふれる増毛剤・育毛剤を見ると少なければ少ないで苦労している人もいるし、自分のように逆の悩みを抱えている人もいる。
また髪型というのはそう簡単に変えられるものではないので、たとえばアルバイトの日とあそびに行く日で服装はきちんとTPOに合わせるのに髪の毛だけはスタイルをすこしいじくるだけである。
ゆえに、どうしてもフォーマルすぎるようにもカジュアルすぎるようにもできず、なんとなく中間地点に落ち着かせることぐらいしか出来ない。
今は蒼星石の髪の毛にあわせて茶色のボブカットみたいになっているのだが、アルバイトのある日にスーツを着ると何かがおかしい。

仮に、世の中みんな頭は坊主(というかウィッグをかぶれるようなショートヘア)、日によって違うウィッグをつけて外出するのが当たり前、という社会になったらこのような悩みは一気に解決されるのではないだろうか…?

コスプレ用のウィッグは安いぶん「それなり」の品質でしかない。高いのを買うと少しはましなのかもしれないが、少なくとも自分が唯一持っているのは近くでみるとビニールっぽい。(だから自分は年末コスプレをした時も地毛を染めていった)
しかし豊富な色・スタイルがそろっている。
↓唯一持っているウィッグ:まんだらけの華蔓


一方でいわゆる「カツラ」といわれるウィッグは黒や茶、灰(白髪)など、色のヴァリエーションも少ない上に形も限られている。だが、本物の髪の毛っぽさはコスプレ用ウィッグとは比べ物にならない。

この両者が合体して、いかにもなウィッグっぽさのないウィッグがたくさん売られるようになれば、ウィッグをつけて外出、というのが浸透するかもしれない。

何をばかな…という人も居るかもしれないが、現にいま女性の眉毛は「毛」ではなく描いた線となりつつある。まつげもつけまつ毛やマスカラによるものになっていて、「まつ毛」におけるまつ毛比率は減少しているだろう。
またかつてヨーロッパでは公式の場ではかつらを被るのが当たり前だったという事実も考えれば、全く荒唐無稽な話をしているとはいえないのではないだろうか。
すでにエクステは結構一般的になりつつあるが、この方向をつき進めていけばウィッグになるのでは?と思うのだが。



ちなみにウィッグのところで例に挙げた華蔓はけなしているわけではない。 「カツラ」ウィッグの値段と比べたらよく頑張っていると思う。
ただ、色が水色とかピンクとかじゃなくて黒・茶、形もウィッグ無しで再現できてしまうなら地毛でやったほうがいいかな~。と。