10/15-10/21のアンテナ

グーグルの「Pixel 3」は、こうしてシングルカメラで画質を引き上げた

wired.jp

グーグルがユーザーの代わりにもっといろんなことを行うというケイレスの発言が意味するところは、「よい」写真とはどんなものかについて、グーグルがより多くの決定を下すということなのだ。

以前のアンテナでAIは今を映す鏡であるという記事を取り上げたけれども、それと同様に「笑顔」とか一般的に良い写真と言われる特徴の「良い写真」度への貢献を強化することになるだろう。

でも、笑顔1つとっても国によって取扱がちがう。テレビで見たんだけど、ロシア人は人前で笑うのは馬鹿の証ということであまり笑うのをよしとしないらしい。 じゃあそれがいいことなのか?というのは一旦棚に上げるにしても、そういった地域ごとの文化の差異を無視して、笑顔がいいという規範を持ち込むのは文化の帝国主義ともいえるだろう。

いかにも本物なフェイク画像も、ブラウザーが検知する──米企業の技術はデマ防止の切り札になるか

wired.jp

良い写真を機械が決めるということに関しての意見とは正反対だと自分でも思ってしまうんだけれども、機械によってそれとなく人間を「賢く」行動させるように仕向けるというのはとても好きなテーマである。

Amazonのリコメンドエンジンで使われていることも有名な協調性フィルタリングなんかは程度によってはとても良くできた仕組みである。 合わせて買うべきものを、いちいち探し回る手間なく少ないクリック数ですべて揃えることができる(余計なクリックをしなければ時間の節約になるのはもちろん、余計なものを見てほしくなってしまうことも防げる。)

ニュース記事のレコメンデーションなんかも、質の低い情報やその人にとって何も関係ない情報は排除して、限られた時間で多くの高品質の情報をインプットできるようにするという目指す理想はとてもよいと思う。ただし実際にはSEOみたいなハックを駆使した記事ばかりがヒットするようになるし、また興味に合わせるようにすると新たな出会いを提供しづらく、また興味の変遷に追従するのも難しい。

フェイクはもちろんのこと、恣意的な切り出しを使ったニュースなどを、それに反応しやすいそうに届けなくするというのは非常に求められていることではある。

ただ、あらゆる情報のゲートウェイであるGoogleという私企業が、人々の意思決定に知らず知らずのうちに大きな影響力を持っているというのはほんと多くのSFも想定し得なかった世界だなぁと思う。

遺伝子編集でつくられた窒素固定細菌が、化学肥料の“代替”になる日がやってきた

wired.jp

今回のは、もともとそういう遺伝子が存在していたけど無効化されていたものを有効化しただけ(というと失礼だけど)だが、そのうち特定の機能をコーディングして埋め込むという時代も来そうだ。

この前、この本を読んでいたんだけど

合成生物学の衝撃

合成生物学の衝撃

今や遺伝子組換えではなく、完全に人間がコーディングしたゲノムをもつ「生物」(といっていいのか)が自己複製を行うところまできているようだ。

そのうち本当に工業製品のようにいろんな機能を持った生物を作り出して、化学物質の分解だとか病気の治療に使うようになると僕は予想している。